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「ヒッポカンポス」ブローチ&イヤリング
ヒッポカンポスとは、ギリシア神話に登場する半馬半魚の海馬です。頭と胴は馬で、下半身は魚の姿をしており、前脚には水掻きがあります。
海の神であるポセイドンの乗る戦車を牽く幻獣であり、イギリスとノルウェーと間の海に棲んでいると言われています。その姿は数々の絵画や船首像などに見ることができます。
また、イギリスの都市では市章の柄の一部として採用しているところもあります。
このブローチが作られたイタリアは、古来より珊瑚の代表的産地です。その歴史は古く、なんと紀元前まで遡ることができます。本格的に珊瑚漁が始まったのは、5千年前シチリア島の漁師たちの素潜りによるものでした。江戸時代に日本近海で珊瑚が発見されるまで、珊瑚といえば地中海珊瑚のことであり、地中海における珊瑚ビジネスはイタリア商人が支配していました。
また、イタリアには優れた彫刻職人が多くいました。カメオはナポレオンがイタリア遠征から持ち帰り、自らもカメオを愛好したことにより大流行したのですが、その際にイタリアから職人を招いて宝石彫刻の学校をパリに開設させた程です。
このブローチとイヤリングは、そんな職人の技術の高さを堪能できる作品となっています。中央のブローチには幻の獣ヒッポカンポスが鱗の一枚一枚まで極めて精緻に彫刻されています。尾の部分の立体感も見事です。周りには海の生き物がヒッポカンポスを取り囲むように配置され、非常に絢爛なデザインとなっています。
イヤリングには小さな貝と胴の長い魚がデザインされ、こちらも微細に彫刻されています。ぶら下がった巻貝は、着用すると揺れて存在を主張し、目を惹きます。
海に棲む幻獣と生き物達を珊瑚というぴったりの素材で表現した、職人技とデザイン性が光る素晴らしい作品です。