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ルネ・ラリック ガラス技法
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    ルネ・ラリック (René Lalique) は、アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたって活躍したフランスのガラス工芸・ジュエリー(宝飾品)デザイナーです。

    ルネ・ラリックはデザイナーとしての活躍に留まらず、ジュエリーやガラス工芸でも、芸術性・商業性を両立させた革新的な技法を生み出しています。

    ここでは、ルネ・ラリックが用いた主なガラス技法について解説いたします。

    ルネ・ラリックのガラス技法

    ラリックは宝飾家時代に得た金属鋳造、鍛金技術などをガラスの技法にも応用しています。

    また、ルネ・ラリックのガラス作品には、デミ・クリスタル・ガラスというガラスを使用しています。

    これは一酸化鉛の含有量が5%程度のため、延引性が高く成形するのに適し、カットと研磨が容易になるなどの利点があったため多用していました。

    主な成型方法は3通りあります。
    プレス成形、型吹き成形、型吹きプレス同時成形を作品によって使い分けていました。

    プレス成形

    鋳鉄や加鋼鉄製の鋳型にガラスを流しこみ、ローラーなどでなじませて成形します。立像、レリーフなどの制作時に使用されていました。

    ガラスをある程度冷却したら、再び熱処理による焼ならしを行います。これにより形を整えて表面を滑らかにしますが、相当な時間がかかります。

    型吹き成形

    最もポプュラーな成形方法で、溶けたガラスを鋳型の中で吹いて成形します。

    第一次大戦後には圧搾空気を送り込む機械が採用されました。主に花瓶などの制作時に使用されています。

    型吹きプレス同時成形

    型吹き成形とプレス成形を同時に行う技法で、香水瓶などの複雑な形を成形するために考案された方法です。

    香水の量産化が進んで一般へ普及した時期でもあり、デザインと量産性を考慮したこの技法によって作られた香水瓶は、香水の大衆化に大きな役割を果たしました。

    オパルセントガラス

    ガラスの原料に燐酸塩、フッ素、アルミナなどを溶解し、ガラスを成形する時に一気に冷却させ、再び加熱することで半濁状態にしたものです。

    宝石のオパールのように光の角度によって、黄色や青色など光が変化します。

    蝋型鋳造ガラス(シュール・デ・ペルジュ)

    原型を蝋で作り、石膏を被せて乾燥させます。その後これを温めて蝋を溶かして取り除き、そこへ溶解したガラスを注入します。またはガラスの粉末を詰めて焼成することもあります。

    徐々に冷却してから石膏を取り壊すと、一点もののガラス作品が取り出されます。限られたコレクターや展覧会出品用に制作されていました。

    1919年以降は技術が向上し、1901年から33年の間には約600点近く制作されましたが、現存する作品はごく僅かとなっています。

    パチネ

    レリーフ状の装飾を引き立たせる為に考案された彩色方法です。

    アラビアゴムを主体とした溶液に顔料を混ぜたものを、作品表面に塗布し定着させます。凸凹の多いラリックの作品に施すとさらに立体的に見える効果があります。

    しかし、パチネは性質上剥落しやすいため、保存状態のよい作品は少なくなっています。