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「孤高の星」皇后エリザベートとシシィの星
白いシフォンドレスに身を包み、溢れるような亜麻色の髪に散りばめられた星の髪飾り。
見るものを虜にする美しくも気高い、オーストリア皇后エリザベート、通称シシィの肖像画です。
Elisabeth Amalie Eugenie (1837~1898)
オーストリア皇后エリザベートの肖像(フランツ・ヴィンターハルター、1864年)
エリザベートとシシィの星
「バイエルンの薔薇」とうたわれた彼女は、16歳の時に姉の見合い相手であるオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフに見初められ求婚されます。
その時の彼女の返事は・・・「誰だって、あなたを愛さないはずはないでしょう。でも皇帝でなかったらもっとよかったのに。」
その言葉が暗示したかのように、2人はすれ違いの生涯を送ることになるのです。
時代は19世紀半ば・・・ヨーロッパ王家全体が思想的に大きく揺れ動き崩壊へと助走し始めていました。
自由を愛し故国バイエルンの自然の中でのびのびと育ったエリザベートは、絶対王政を死守しようとする帝国の方針や制度になじむことができず、オーストリアを離れ、旅にさすらいハンガリーに安住の地を求めます。
そして彼女は皇帝の並々ならぬ愛情を後ろ盾に1864年動乱を回避し、第二の愛する故郷ハンガリーとオーストリアの二重君主制に漕ぎつけるのです。
彼女のお気に入りの「シシィの星」と呼ばれる髪飾りは、オペラ「夜の女王のアリア」が好きだった彼女のために、皇帝が宝石商ロゼット・フィッシュ・マイスターに発注して作らせたものです。
オーストリアとハンガリー、離れ離れの夜空の下で、二人は果たして同じ星を見たのでしょうか・・・
ダイヤモンド・パール・ブルーエナメル ムーンスターリング
ダイヤモンド・パール・ブルーエナメル ムーンスターリング 1850年頃 イギリス
星の瞬く夜空を思わせるような美しいリングです。
ゴールドに施された濃紺のブルーエナメルに、ダイヤモンドの三日月と18個のダイヤモンドの星が散りばめられています。
ブルーの夜空を縁取るのはシードパールと呼ばれる天然真珠で、その一つ一つが丁寧にセッティングされ、指輪全体を取り巻くという大変凝った作りになっています。
全体のフォルムのシンプルで緩やかな曲線どおり、指にさしたときの感触は滑らかで優しく、手作りならではの心地よさを感じることが出来ます。
19世紀後半、このブルーエナメルとダイヤモンドの組み合わせは大変人気があり、白と紺の清楚な配色が正統派アンティークジュエリーの気品をより一層際立たせています。