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アンティークジュエリー 技法説明

アンティークジュエリーは、100年以上経過した宝飾品のことで、アンティークという名称の通り、芸術的・骨董的価値を持っています。
アンティークジュエリーは、ヨーロッパを中心に製作されたものが多く、主に貴族階級がそのステータスを誇示するための服飾品として、宝飾職人にオーダーされました。
職人が高度な技術を用い、手間を掛けて製作したアンティークジュエリーは、現代でも通用するほどの高い芸術性を持っています。
また、アール・ヌーボーやアール・デコ期のジュエリーは、100年を経過しなくてもアンティーク・ジュエリーとして認められることが多くなっています。
以下はアンティークジュエリーの主要な技法です。
オープンワーク
糸鋸でプラチナの地金をくりぬき、繊細な金属ラインを残す技法です。
繊細であればあるほど、角度を調整しながら細い糸鋸で挽いてヤスリで仕上げなければならず、やり直しのきかない熟練の職人の高度な腕がいる仕事です。
格子状のラティスワークや、トレリスワークなどもあります。
ミルグレイン
連続するボール状の装飾をすべてタガネで彫りだす技術です。
光線を拡散させて、地金のメタリックな反射光を、明滅する無数の粒にしてしまう効果があります。
カリブレカット
1905年頃から市場に登場し始めたプラチナを使ったジュエリーならではの技術で、エドワーディアンからデコのジュエリー名脇役ともいえる存在です。
石を留めるのに爪を使わず、石の両側又は三方向の縁を僅かに倒して留める技法です。連続する石の間に爪が見えずすっきりとした印象になります。
しかし、台座のデザインにあわせて小さな石をカットし、色を合わせて隙間なく留めていく作業は、職人の高度な技術と石カットによる目減りのコストを要するため、カリブレカットは贅沢な技法と言えるでしょう。
フィリグリー
もともと北アフリカとヨーロッパ地中海沿岸全域に共通した金細工の技術でした。
ヴィクトリア時代のエトルリアリバイバルでは、何本かのゴールドワイヤーをよったものを地金に溶接して文様を出したり、ジョージアン時代には金のボリュームを出すため、巻き上げて使われたりしています。
グラニュレーション(粒金細工)
1000度の熱で溶ける金より、低い温度(700度)で溶ける金蝋を蝋付けるもの同士の間に挟み、700度の熱を加え金蝋だけを溶かして溶接します。
しかし連続してつける場合は、一つをつけてもう一つを付けている時熱が加わり、先に付けた粒金が外れてしまうため、熟練の技術が必要になります。
エナメルミニュアチュール
ガラス質の釉薬で描き炉に入れ、800度の熱で焼成します。
色によって温度差が違うので、多彩で彩りの美しいエナメルの場合は、より高度な技術が要求されることになります。
カンティーユ
その繊細な刺繍のような造形から、フランス語で刺繍に用いる金銀糸を意味する名前がつけられており、細い金や銀の線を自在に曲げてつなぎ合わせて作る技法です。
金が希少であった時代に、少ない金でボリュームのある作品に仕上げる為に使われました。